WISE-SSSで研究者としてのチャンスをつかむ

WISE-SSSを選んだ2つのポイント

 私の専門はミリ波帯の通信で、自動運転をテーマに研究に取り組んでいます。これから先の時代、大容量の通信手段が必須です。自動運転でもスムーズな通信はとても重要で、超スマート社会の実現に向けて、重要な研究テーマだと考えています。
 中国で修士課程を修了したあとは、自動運転の分野で世界的に有名な阪口ラボで学ぶため、2019年に日本に来ました。指導教員である阪口先生からWISE-SSSを勧められ、他の企業や研究所とのやり取りができるようになることや、研究者同士が知り合えることなど、研究者としての経験を積むことができると感じて、すぐに参加を決めました。また、奨励金や助成など、経済的な支援が受けられることも大きなポイントでした。これは、修士課程や博士課程にいる学生にとって、重要なことではないでしょうか。

WISE-SSSでの経験は「宝物」

 2019年11月のマッチングワークショップに参加したところ、DENSOとの共同研究が実現しました。研究テーマは「V2I(Vehicle to Infrastructure)」で、自動車とインフラをどのように通信でつなぐかを課題として、2020年4月から2年間実施しました。こうした研究の成果が認められて、4月からソニーグループ株式会社で働くことになりました。
 WISE-SSSのプログラムは、自分の視野を広げてくれる、とても素晴らしい経験でした。共同研究やオフキャンパスインターンシップを通じて、いろいろな企業や研究所、それからエンジニアの方と知り合いになれたことは、私にとって宝物です。

プロフィール

イン・ユエ
1993年生まれ、中国・山東省出身。中国の大学で修士課程修了。2019年に来日、2022年工学院電気電子系電気電子コース修了。博士(学術)。